ロードサイド立地では行動ベクトル

ロードサイド立地で重要な「行動ベクトル」

お店の立地は、以下のように、
大きく3つのタイプに分類されます。

 

①通行人対象立地
歩いてくる人を主にターゲットとするもの。
駅に近いものも多く、駅前立地と呼ばれるものはだいたいこれに当てはまります。

 

②ロードサイド立地
車で来る人を主にターゲットとするもの。
郊外に多くある、駐車場が必須になるような立地です。

 

③商業施設内立地
ショッピングセンターなどの中に出店するテナントのことです。
商業施設内は、とりわけ特殊な人の流れができるため、①・②と別枠で考えます。

 

 

今回はこの中で、とりわけ「ロードサイド立地」に出店する場合において、
これを外してしまうとかなりマズイ!
と言えるポイントについて書きます。

 

 

それが、

「行動ベクトル」

という概念です。

これは、簡単に言うと、

「その地域の人々が共通して向かってる方向」

のことを指します。

 

 

同じ地域に住む人々はマクロ的な行動方向も似通ってくる

大体の場合、地域住民というのは、広い範囲で見ると、
日常的に同じ方向に行動する傾向があります。

 
「買い物に行くなら●●だよね」
というイメージが、地域ごとに決まってるわけです。

 

 

具体的には・・・・かなり大雑把になりますが、
大抵の人は、東京の商業中心に向かう傾向にあります。

 
ですから、例えば、以下の図のようになります。
黒ポチを起点に、青線が伸びる方向に移動してます)

 

西東京エリアの人は東に向かって移動し、

行動ベクトル_八王子

埼玉の人は南に移動し、

行動ベクトル_浦和

千葉の人は西に移動し、

行動ベクトル_千葉

神奈川の人は北に移動するということです。

行動ベクトル_横浜

(以上4つの図はソルブ社製「統計てきめん2プレミア」にて作成)

 

もちろん、もっとミクロ的に細かく見れば、
ひとりひとりみんな動きは違います。

あくまで「広域に見た時の傾向性」ということです。

 

 

この「行動ベクトル」が、ロードサイド立地での集客において、
きわめて大きな影響を及ぼすのです。

 

 

 

行動ベクトルと店舗の位置関係による売上げの違い

仮に、周辺人口や、ミクロ的な入りやすさが同じお店が複数あったとします。

大きな違いは、
「行動ベクトルの流れに乗っているか否か」

ということだとすると・・・・

それにより、売上げにはかなり大きな違いが出て来てしまうこともあるのです。

 

例えば、以下の地図のようなサンプルを使って説明します。

行動ベクトルイメージ図

黄色枠で囲っている円、「1」~「3」は、どこも人口密集エリアです。
矢印は、行動ベクトルを示しています。

そして、ピンクの長方形がそれぞれお店だとします。
これらのお店それぞれの5km圏人口を集計すると、どこもほぼ同じです。

 

というような状況であった時、売上げが最も高いのはどこか?
というお話です。

 

 

 

最も売上げが高くなる場所

結論から言うとそれは、「赤」の場所になるのです。
上記のように地図で見ると、結構イメージが湧きやすいかと思います。

 

まず、「青」「緑」の場所では、残念ながら人口密集地「3」のポテンシャルを吸引できません。
「3」の人たちは、東の方向に向かって進む傾向にありますから、
西側にあるお店には、どうしても行きにくくなってしまうからです。

 

では、「赤」「ピンク」の場所の違いはどこに出てくるかと言うと・・・・

それは、道路構造なんです。

このエリアでは、「西から東」に行動ベクトルが向いています。
つまり、人々は基本的に「東西方向の動きをする」ということなんですね。
 
その点でいくと、「赤」は見事に、東西方向の道路に沿っているのです。
人口密集地「1」~「3」の人たちが、東の方に向かう時、
この「赤」の店舗の場所の前を通る可能性が非常に高いと言えます。

 

 

しかし一方で「ピンク」の場所は、道路が東西ではなく南北に伸びています。
東西方向に移動する人たちは、よほど強い理由がない限り、南北道路には入って来ません。

ですので、人口密集地「1」「2」との距離も踏まえると、
もしかしたらこの4か所のうちで、
「ピンク」のお店が最も売上げが低くなる可能性もあります

 

 

過去の事例からいいますと、この「赤」「ピンク」のように、
ほとんど同じ場所にあるのに、道路が行動ベクトルに沿っている場合と、沿っていない場合とで、

売上げは20~50%くらい違ってくる

ということも有り得ます。

これは、非常に恐ろしいところですね。

 

 

「行動ベクトル」がロードサイド出店のカギを握る

郊外ロードサイドでお店を出すのであれば、この「行動ベクトル」は、
絶対に無視できないきわめて大切なポイントです。

人口や交通量などのデータに表れてこない、
一見すると普通の人からは見えない、
この「行動ベクトル」が、実はロードサイド店繁盛のカギを握っています。

これを見落としてしまったばっかりに、
おいしいお店、サービスの質の高いお店が、
実際いくつも閉店に追い込まれました。
 

 

「人口密集エリアが近くにある」
「物件のインアウトは良好」
「視界性もばっちり」
  
なのに、売れない・・・・
 
というケースがあったら、もしかしたらそのお店は、
「行動ベクトル」を外しているのかもしれません。

 

出店してからではなかなか改善が難しいポイントであるだけに、
出店前に、必ずチェックしていただきたいところです。

 

 

 

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