地下や空中階に出店するケース

物件を選ぶ時、多くの業態において、
 
「地下や空中階より、できれば1階の路面店が良い」
 
ということは、当然のことかと思います。
 
勿論、業態によっては2階や地下の方が良い、という場合もありますが・・・・
それは家賃との兼ね合いの面が強いだけであり、
基本的に「立地」としては、1階であるに越したことはありません。

 

道路からそのまま入れた方が、
多くのお客さんにとって都合がいいのは当たり前です。

階段やエレベータを使ってのアップダウンは、
少なからぬ心理的負担をお客さんに与えますから。

 

しかしながら、実際のところは・・・・
 
「路面店だと(広さの割に)家賃が高い」
「そもそも路面の物件がなかなか空いていない」

 
などといったことを理由に、
空中階への出店を余儀なくされるケースが多く存在します。

 
これは、現実的なことを考えると、検討を避けては通れない問題です。

 

 

この時、
 
「では、お店が地下や空中階だった場合、
1階と比べてどれくらい売上げに違いがでるのか」

 
という疑問は、必ず気になるところでしょう。

 

 

売上げの違いはどれくらいのものになるか

階層の違いによる売上げの違いには、

 

●「お客さんの心理的な入店しやすさの違い」
 
→入店するために階段やエレベータを使うことの心理的負担

 

●「お店の見えやすさの違い」
 
→地下や空中の店舗は路面店と比べて間口が狭いことが多く、
店前の通行人から見つけられにくい

 

という2種類がありますが、今回は、前者に絞ってお話します。

 

 

 

これまで、多くのデータや経験から分析したところ、例えば、

1階での入りやすさを「100」とした場合
 
2階なら「87」、
3階なら「61」、
4階なら「47」、

 
となることが分かりました。
 
また、
 
地下1階は「81」、
地下2階は「56」、

 
ほどになります。
 
 
これを、『階層別立地指数』といいます。

 

すなわち、1階と比べると、
2階では13%、
地下1階では19%
の人が、
来店しにくくなるということです。

 

 

階層別立地指数を踏まえて最適な出店をする

このことから何が分かるかというと、
 
「2階や地下1階なら、
来店者数が半減してしまうほど大きな影響は受けずに済む」

 
ということです。

このことが分かれば、物件選びもより可能性が拡がります。

2階なら売上げは13%ダウンで済むのですから、
もし家賃がそれ以上に下がるのならば、
利益効率は2階の方が良い、と判断することができるでしょう。

 

 

 

ただし、気を付けなければならないのは、
「階層別立地指数」は、お客さんに与える心理的な負担についてのみを指す
ということです。

往々にして地下や空中の物件は、
1階に比べて視界性やお店への入りやすさが著しく悪化
します。

 

実は、物件が地下や空中階にあること自体よりも、
このようなことこそが、売上げが低くなる大きな原因なのです。

 

 

「1階の店舗は広い間口が取れているのに、
その上の店舗は、幅1m程度の階段分しか間口が無い」

 
というケースを目にすることは、よくあるでしょう。
こうした場合、視界性の悪さの分だけ、
さらに売上げはダウンすることになるので、注意が必要です。
 
本来、階層の違いだけであれば13%ダウンで済むはずが、
視界性の悪さ分がさらにマイナスされる
わけです。

 

逆に言えば、1階と比べて視界性がほとんど見劣りしないようなら、
空中や地下の物件を検討する余地が大いに出てくるということです。

 

 

とりわけ、居酒屋やバー、クリニックなどの業態においては、
地下や空中階の物件を検討することが多いかと思います。
 
そうした時は、この「階層別立地指数」を思い出し、
恐れず油断せず、冷静な判断をするようにしてください。

 

 

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