売上予測は「すごく難しい」?

「売上予測」というと、多くの方々が、
 
・ものすごく難しくて、
・特殊なソフトウェアや道具が必要で、
・かなりお金が掛かるもので、
・チェーン店ではできるけど個人ではできない

 
という考えてしまっているようです。

 

 

確かに、売上予測は、非常に奥が深い分野です。
  
その精度を高めていこうと思ったら、
どこまでも際限なく研究できるものです。
  
複雑な統計解析を使ったり、
そのためのソフトを導入したり、
それゆえにお金がたくさん必要だったり、
ということで個人がやるにはハードルが高かったり。

 
そういう側面は、確かにあります。

 

 

 

しかし、そういった面ばかりでは、ありません。
  
  
売上予測とは、「できる・できない」の二元論ではなく、
「精度が高い⇔低い」のグラデーションになるものなのです。

 

したがって、
 
・とても簡単で、
・ソフトも道具も不要で、
・お金もかからず、
・個人でもできる

 
というような売上予測手法だって、
ちゃんと存在しています。

 

 

売上予測をする必要性

「売上予測」は、お店を出す上で、きわめて大切なものです。
 
いくら売れるのかが分からなければ、
初期投資もいくらかけていいのか分かりません。
 
精度はともかく、その売上予測自体は、
出店前に必ず算出しなくてはならないものです。

 

それを、なんとなくのあてずっぽうでやってしまうのは、
とてもリスクが高いものです。
 
ましてや、「これくらい売れてほしい!」という「期待」を、
「予測」と勘違いしてしまっては、いけません。
 
精度が、いわゆる沢山の手間暇やお金を懸けた
「売上予測システム」と比べれば低かったとしても、
ちゃんと客観的視点で、「予測」をすることが大切です。
 

<参考>

 

 

 

というわけで今回は、数ある売上予測の手法のうち、

最も簡単で、シンプルで、個人でもすぐに取りかかれる、

そんな売上予測のやり方をご紹介します。

 

そのやり方とは、

「平均予測法」

と呼ばれるものです。

 

 

「平均予測法」の基本的な考え方

ロジックはきわめて簡単です。
文字通り、

「既存店(または参考になるお店)の平均を取る」

という手法になります。

 

 

例えば、

1店舗目が800万円/月、
2店舗目が600万円/月であった場合、
3店舗目は、平均を取って700万円/月とする、

というようなものです。

 

簡単すぎると思われるかもしれませんが、
実際に多くおこなわれている手法のひとつです。

平均予測法1

 

既存店が無い、初めての出店の場合は、
類似する業態のデータを集めて、その平均を取ります。

 

 

また、ただ単純に平均だけを取っていても、
ちょっと心許ないかもしれないので・・・・

この応用で、次のように考えてみます。
ちょっとだけ、立地を勘案するのです。

 

すなわち、

1店舗目が800万円/月で、「駅に近い」。
2店舗目は600万円/月で、「駅からやや離れている」。
 
では、「駅に近い」3店舗目は?
 
となったら、売上予測は、
ただの平均700万円とするのではなく、
「700~800万円/月」と、上に幅を持たせて予測します。

 

 

 

 

他にも、こんな応用方法もあります。

 

A店 800万円/月
B店 600万円/月
C店 400万円/月
D店 1,500万円/月(新宿繁華街)
E店 700万円/月
 
というような5店舗から予測する時・・・・
最大と最小を除いて、平均を取るのです。

 

売上げが高すぎるお店や、逆に低すぎるお店は、
「イレギュラー」と見なすのです。

(店舗数が多い場合は、上位と下位のそれぞれ、
5%ずつを除くこともあります)

5店舗の平均を取ると、800万円/月。
最大と最小を除いた3店舗では、700万円/月です。

 

 

 

「平均予測法」のメリット・デメリット

この手法のメリットは、なんといっても、
「簡単である」ということです。

そんなのただ平均を取っているだけだからじゃないか、
とお思いかもしれませんが、そう侮るなかれ。

実際のところ、300万円/月以下の小型ビジネスモデルに対してなら、
十分に使える場合が結構多い
のです。

 

 

デメリットとしては、やはり、
「精度が高くない」ということが挙げられます。

ビジネスのサイズが大きくなればなるほど、
そのブレも大きくなっていくリスクはあります。

また、慣れないと、立地を勘案することも難しいものです。

そして、類似点や既存店が無いと、この手法は使えません。

 

 

しかしながら、こうしたデメリットがあったとしても、
その他の「お金が掛かる」「難しい」手法に比べれば、
「簡単にできる」メリットと言うのは、大きいものです。

「あてずっぽう」や、「必要売上を予測と勘違いする」くらいなら、
既存店やモデル店舗の平均を取るだけでも、
やってみるべきだと思いませんか?

 

 

 

さらに「平均予測法」にはこんな応用方法も

なお、この平均予測法は、

「他の予測法の精度を測る基準」

になります。

 

 

下の表は、とあるチェーン店における、
平均予測法で予測した売上げと、
実際の売上げの誤差です。

平均予測法による予測結果と誤差

 

右下の「38%」が、誤差の平均です。

 

つまりは、
「既存店の平均から予測しても誤差の平均は38%以内に収まる」
ということなのです。

であれば、他の予測法の精度を測る時、
「誤差の平均が38%以下であれば、少なくとも精度は高まってる」
と言えます。

 

この基準が分かるというのは、重要です。

そして、ちゃんと予測システムを導入すれば、
この誤差は10%~20%に収まることもあります。

 

 

 

よく、高望みをする方々は、
「誤差を10%以内に収めてほしい」
というようなことを簡単に仰いますが・・・・

そもそも、何も根拠なく予測をすれば、
誤差は40%にも及ぶもの
なのです。

それを、20%まで減らせるというのは、かなり大きいことです。
半分ですよ。

 

 

さらに、上の表をもっとよく見ていくと、
「平均して誤差が40%」というだけであって、
大きなものは88%も外れています

こうした極端な外れ方も、ちゃんと理論的に分析すれば、
減らしていくことが可能であるわけです。

 

 

 

 

「ただ平均を取るだけで予測と言えるの?」

と思われるかもしれません。

しかし、言えるのです。

あてずっぽうより、「期待」より、
よっぽど、後々にまで応用できる、
れっきとした「予測」です。

 

複雑な分析や計算を苦手とする方は、
このあたりからまず、「予測」を始めてみてはいかがでしょうか。

 

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