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「競合」と言うと、多くの方々が、
 
「自店にマイナスの影響」を与えるもの
 
と捉え、細心の注意を払って警戒します。

 

とりわけ、立地についてあまり詳しくない方ですと、
動線や視界性よりもよっぽど、
競合制約の方ばかり気にしてしまう
ほどです。

 

 

 

しかしながら実際は、競合店とは、マイナスの制約だけでなく、
プラスの効果をもたらすケースも多くあります。

それらのことについて詳しくは、

別の記事にまとめていますので、
そちらをご参照ください。

 

 

 

さて今回は、タイトルにもありますように、

 

そもそも、何をもって「競合」と捉えるのか?

 

ということについて書いていきたいと思います。

 

 

 

 

 

こういったケースは競合する?しない?

例えば、マクドナルドに対してロッテリアは、
「競合する」と多くの方が自然に思うでしょう。

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商品が同じ「ハンバーガー」で、
業態も同じ「ファストフード」ですからね。

 

これはとても分かりやすい事例です。

多くの方は、「商品」のイメージから、

競合を考えることが多いようですからね。

 

 

 

では、マクドナルドとモスバーガーはどうでしょう?

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両業態とも商品は「ハンバーガー」で共通していますが、
モスバーガーは「ファストフード」ではありません

 

こうなると、多少意見が分かれ始めます。

 

 

 

 

続いて、マクドナルドと松屋(牛丼)はどうでしょう?

rival-mac_matsuya

提供している商品はまったく違いますが、
「ファストフード」という括りでは同じです。

 

 

 

さらに、マクドナルドとらあめん花月嵐(ラーメン)では?

rival-mac_kagetsu

商品も業態も違いますが、
同じ「飲食店」です。

 

競合すると思われますか?

 

 

 

 

 

「競合している状態」の定義

こうした問いに対し、私の答えは・・・・

 

「時と場合によりけり」

 

といったところです。

そういうふうに言うと、スッキリしない方も多いかと思いますが、
しかし、そうとしか言い表せないのです。

 

 

絶対に競合しないとは言い切れませんし、
かといって、強く意識するほど競合するかというと、
そういうケースばかりではありません。

同じ屋号のお店同士でも、

あるエリアでの出店では競合しなかったものの、
別のあるエリアでは競合している、
というケースもあります。

 

そういったことまで考えていきますと、
何をもって「競合」と捉えるのか?という基準の定義が、
とても難しくなってきます。

 

そこで、立地理論SORBICSでは、
以下のことを、競合の判定の際にチェックしています。

 

 

 

それは、

 

「業種業態に代替性があるかどうか」

 

ということです。

 

代替性がある、というのは、
「同時に選択肢に乗る」とも言い換えられます。

お客さんがお店を選ぼうと思った時に、
その候補に同時に挙がってくるかどうかを考えるのです。

 

そして、何より重要なのは、これが、
「お客さんの目線で見た時に」
であるということす。

 

例えば、
「ハンバーガーを食べたい」というニーズを持った人から見れば、
マクドナルドもロッテリアもモスバーガーも競合する
と言えるでしょう。
 
しかし、
「早く食事を済ませたい」というニーズの人には、
マクドナルドとロッテリアは候補に挙がりますが、
モスバーガーを選ぼうとは思わない
でしょう。

一方で、そういうニーズであれば、
ハンバーガーと牛丼の違いはあれども、
マクドナルドか松屋で迷うことはあるかもしれません

(ファストフードである、という括りで)

 

そのように、同時に選択肢に挙がってくるのであれば、
そのお店は「競合する」と捉えられます。

 

 

 

 

ハンバーガー屋とラーメン屋だって競合しないとは言いきれない

つまり、こうしたことを考えていくと、
競合するかしないかが、時と場合によりけり、
というのもご納得いただけるでしょう。

 

大きな繁華街で、沢山の飲食店が出店している時、
近似した業態であったとしても、
競合インパクトは発生しないものです。

けれども、
ポテンシャルの小さなベッドタウンで、
駅前に、外食ができる場所がたった2ヶ所しかない

というような場合・・・・
 
その2店舗が、
かたや「ハンバーガーファストフード」、
かたや「個人のラーメン店」だったとしても、
強い競合インパクトが生まれる恐れがあります


「今日は外食しよう」と考えた時、

そこには2ヶ所しかお店が無いのですから、
周辺住民にとっては、
ハンバーガーとラーメンの違い、よりも、
「飲食店」という同じ括りで認識されるのです。

したがって、
「ラーメン店とハンバーガー屋が競合するわけない」
と考えるのは、早計である
ということが、
お分かりになられますでしょうか。

 

 

こうして考えていくと、
昨今、テイクアウトコーヒーを強化しているコンビニが、
ファストフード店やカフェの競合になるのも頷けますし、
 
「ちょい飲み」ニーズを吸引しようと、
酒類メニューを充実させているファミレスが、
居酒屋業界にダメージを与えているのも当然です。

 

 

 

競合する・しないの判断基準

要は、何をもって競合するか判断する基準は、

 

自店がどんなニーズを持ったお客さんをターゲットにするか

 

ということによって変わるのです。

 

 

かたやサラリーマンのランチに使ってほしいカウンターだけのラーメン店、
かたやファミリー層を取り込むためにテーブル席多めのラーメン店、
という組み合わせであれば・・・・
 
同じラーメンという商品を取り扱っていたとしても、
もしかしたらそれほど強い競合制約は生まれないかもしれない
のです。

 

 

 

冒頭に書きましたように、多くの方々は、
競合を「商品」だけで捉えがちになってしまいます。
もちろん、それ自体は必要な視点です。

しかし、このように、お客さんのニーズから、

「代替性があるかどうか」という考え方を、
競合を捉える時にはするべき
なのです。

 

 

こうした考え方がしっかりできれば、
新規出店をする時に、
競合店の「数」ばかりに囚われなくなります。
 
他のどんな競合があろうとも、自店がしっかり、
他のお店が取りこぼしているニーズを見つけられれば、
いくらでも可能性はあるということなのですから。

 

「競合に悩まされている」
という方は、この辺りを、
しっかりと考え直してみてください。

 

 

 

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