目的来店のお客さんの掴み方

お店にとって最も嬉しい来店動機

お客さんがあなたのお店を選んでくれる「3つの動機」のうち、
おそらくお店側にとって一番嬉しいものは、

『目的来店』

でしょう。

 

これは、以前の記事で書いたように「わざわざ来店」とも言われ、
あなたのお店を知っているお客さんが、
まさにあなたのお店に行きたくて行きたくて行くという「動機」だからです。

こうした人たちが沢山来てくれたら、
お店側としてはとても嬉しいですよね。

 

 

 

ただし、
「どうせわざわざ来てくれるんだったら、不便なところでもいいや」
という考えは決して持ってはいけません。

そういうのは、「殿様商売」というものです。

 

 

お店にとって、「良い立地」に出店するということは、
それだけ多くのお客さんにとって便利だということであり、
お客さんのためにすることです。

現実的に、家賃などの関係で理想通りの場所に出店することは、
なかなか難しいことかもしれませんが、この観点を失ってはダメです。

 

 

そして、あなたのお店に「わざわざ」来てくれる、
「目的来店」の人たちにとっても、「来やすい立地」があります。

そしてそれは、決して一般的に考えられているような、
「王道の一等立地」とは限らないのです。

 

 

では、どんな立地が、そういうものと言えるのでしょうか。

今回は、この「わざわざ来店」の人たちを掴みやすい「繁盛立地」のポイントについて解説していきます。

 

<参考>

 

 

 

目的(わざわざ)来店しやすい立地とは

またも結論から書きます。
「わざわざ来店」をしやすい立地とは、一言で表すと、
 
「分かりやすい(覚えやすい)立地」
 
です。

 

言い換えれば、

お店に来ようと思ってくれる人が、
いざお店のある街に足を運んだ時、
お店を見つけやすいかどうか

ということです。 
これが、肝になります。

 

 

もう少し、細かく解説していきます。

 

【マクロ的視点(エリア選び)】

前回説明した「たまたま来店」と同じく、
新宿や渋谷のような大きな大都市にお店があることは、
間違いなくアドバンテージ
です。

 

お店が
「新宿にあります」
というのと、
「飯給(※)にあります」
というのとでは、分かりやすさに雲泥の違いが出るでしょう。

 

また、ロードサイドであれば、名前も無い市道などではなく、
大きな国道沿いに出店するというのは、分かりやすさの意味でも重要です。

 
(※「飯給(いたぶ)」駅・・・千葉県市原市にある、小湊鉄道の駅。
春になると駅周辺の桜がきれいなことから撮影目的の人が多く訪れるものの、
普段は1日乗車数が10人に満たない。)

 

 

ただ、これだけの理由であれば、
「なんだ、たまたま来店の立地と同じじゃないか」
と思われるかもしれません。


しかし、「わざわざ来店」を狙うのであれば、
実はもう少し深掘りすることが出来るのです。

 

 

それはどういうことかというと、
お店が、
「新宿にあります」
とまではいかなくても、
「新宿から●●線で3つ進んだ駅にあります」
という表現ができるだけでも十分、ということです。
  
駅の乗降客数が少なくても、街のポテンシャルが小さくても、
誰もが知っている駅から、簡単に行けて分かりやすい駅であれば、
「わざわざ」行く人にとっては、大きな負担にはなりません。

 

これがもし、
「新宿から●●線で3つ進んで、
そこで△△線に乗り換えて4つ進んで、
そこでまた乗り換えて・・・・」

というように、複雑になりすぎてしまってはダメです。
 
せめて、乗り換えは、誰もが知っている駅から出来れば1回、多くて2回までが限度でしょう。
色んな路線を乗り継いでいかなければ行けないようなエリアでは、
いくら「わざわざ」といっても、不親切すぎると言えます。

 

なお、「誰もが知っている駅」というのは、基準は特にありませんが、
概ね1日の乗車人員が15万人、降車も合わせて30万人くらいの駅が目安だと思います。

それくらいの規模の駅ですと、
「行ったことなくてもどこにあるか(何線の駅か)は知っている!」
という人が多いのですが、それ以下になると、
「名前は聞いたことある気がするけど、どこだっけ?」
と感じてしまう比率が高まってきます。

 

ロードサイドも、考え方は同じです。
 
必ずしも国道沿いに出店する必要はないものの・・・・
あまり道路が入り組んだエリアや、山奥の方に出店するのは、
それだけ、お客さんの「分かりにくい!」という心理的な負担を高めます。

 

 

【ミクロ的視点(物件選び)】

これも、マクロ的な視点と発想は同じことです。
  
とにかく、その街の中で、「分かりやすい場所」を選ぶことが大切と言えます。
そのため、「たまたま来店」の人を集めやすい王道立地は、
同時に「わざわざ来店」も集めやすいのは、当然なのです。

 

 

ただし、
 
・必ず駅や交差点のそばじゃなければいけないのか?
・必ず目立つ看板が無ければいけないのか?
・必ず路面店でなければいけないのか?

 
などの疑問が浮かんでくることと思います。
これが、「たまたま来店」なら全部YESである必要がありますが、
「わざわざ来店」の人を掴む場合は、そうでなくてもOKなのです。
  
しかしここでも、「分かりやすいかどうか」というのは、
重要なキーワードになります。

 

 

駅や交差点の近くでなくても構いません。
それでも、例えば、
「駅前の●●通りを200m歩いて、△△の角を右折したところ」
などのように、駅を『目印(ランドマーク)』にして説明できること

これが大切です。

 

看板がでかでかと目立ってなくても構いません。
「わざわざ」来てくれる人は、お店の名前や存在は知っています。
そうした人が、探してくれた時に見つけられるような状態であれば、大丈夫です。

 

路面店でなくても構いません。
それでも、「●●店の2階」というように、1階のお店を『目印』にできること
また、2階や地下だと、入口が分かりにくかったり入りにくかったりする物件は多いです。
そのあたりも考えて選ぶ必要があります。

 

 

 

上にも2回ほど書きましたが、ミクロ的視点での分かりやすさにおいて重要になってくるのが、
『目印(ランドマーク)』
です。
これがあるのと無いのとで、来店率は大きく変わります。

 

ランドマークは、例えば、
□分かりやすい目立つ建物
□名前のついた大通りや大きな交差点
□誰もが知ってるチェーン店

などです。
  
こうしたランドマークを使い、

「3つ以内のキーワードでお店の場所を表現できる」

ということがカギになります。
 
例えば、

「①駅前通りの、②吉野家の角を曲がった、③赤いビルの2階」

というように、です。

 

「わざわざ来店」を狙う時、お店自体が、
王道立地に位置している必要はありません。
しかし、人々が集中する道路沿いに、
見つけやすいランドマークがあるかどうか・・・・
ということが、非常に大切なのです。

 

 

わざわざ来店を吸引する立地のまとめ

まとめますと、
  
□誰もが知ってる街から1本か、乗り換え2回以内で来られる街
□沢山の人が往来する道沿いに、お店に辿り着くための目印がある
□探せばちゃんと看板が見える
□2階や地下でも、お店の存在と入口の場所がちゃんと分かる

  
というような感じです。

 

すなわち、一言で表せば、

「お店の場所を口頭で容易に説明できるかどうか」

ということですね。

口頭で説明された人が、「あぁ!あそこらへんね!」って分かるようなら、

駅から離れていても、お店の前に人通りが少なくても、
「わざわざ来店」してくれる人を掴むことは可能です。


逆に、お店の場所をちゃんと説明できない、
それくらいややこしい場所であるなら、
その時点で、
お客さんにとって非常に不親切な立地であると心得ましょう。

 

 

 

多くの人が、「良い立地とは何か」を考える時、

「たまたま来店のお客を集客できる王道立地」

のことだけだと勘違いしているようです。
 
そのため、一等立地でなければ他はどこも同じだと思ってしまい、
家賃の安さだけで、分かりにくい場所に出店してしまうケースが後を絶ちません。

 

けれども、「お店の分かりやすさ」に焦点を当てた時、
選ぶ場所は変わってくるはずです。

  
お客さんは、「わざわざ」来てくれるのです。
少しでも、サービスしてあげたいじゃないですか。

 

 

なるべく分かりやすい場所で、道に迷う心配を減らしてあげることは、
お客さんのためを考えたらとても大切なサービスだと思いませんか?

 

 

駅から離れていいのです。
大通りじゃなくていいのです。
間口や看板がでかでかと目立ってなくていいのです。
 
でも、3つ以内のキーワードで説明できる、分かりやすい場所

それが、「わざわざ来店」してくれる人を掴む、『繁盛立地』です。
 
 
 

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