売上げは立地と営業力の合計

売上予測をする時に営業力の要因は加味できるのか?

同じ立地でも営業力によって売上げは変わる

お店の売上げを決めるのは、「立地」のみではありません。
当然、「営業力」も少なからず関係してきます。

一生懸命お客様のためにサービスの向上、QSCの向上を図れば、
お客様の認知も好感度も高まり、顧客数が増える。

したがって、売上げも上がる・・・・

これは、おそらく誰もが認める経験則であり、正しいことです。

 

一定のオペレーションが確立しているチェーン店であっても、
店長やアルバイトの接客の質や、店内の雰囲気などで、
売上げは変わってきます。

「店長が変わったら売上げが1.5倍になった」
というようなことは、よく聞かれる話です。

 

ましてや、個人店であれば、売上げの多寡は、
営業力によって大きく左右されます。

同じ物件でも、
200万円しか売れないお店もあれば、
1,000万円売り上げるお店もあります。

それくらい、差がつくことが有り得るのです。

 

 

売上予測に営業力の要因は加味できるのか?

ですので、売上予測をする際、

「営業力の要因は加味されているのか?」

ということを気にされる方は、私が携わってきた中でも多くいらっしゃいました。
しかし、実際のところは、

「勘案されていない(できない)場合が多い」

というふうにお答えせざるを得ない状況ばかりでした。

 

 

なぜならば、営業力と言うのは、

「数値化して把握することが非常に難しい要因」

だからです。

例えば、「一生懸命さ」や「サービスの向上」など、
これらは、何をどうしたら数値化できるのでしょうか?

そういった問題が、常につきまといます。

ひとりひとりのスタッフの「一生懸命さ」を、
Aさんは70点、Bさんは65点、Cさんは90点、
というように明確に分ける基準はどう設定すればいいでしょうか?

こうしたことを解決し、客観的に数値化できない限り、
売上予測の際に、要因として取り入れることはできません。

 

立地要因であれば、例えば、
「周辺人口」「小売販売額」など、
客観的なデータ収集が可能です。

それに、「距離」「物件の大きさ」などのように、
実際に計測することができるデータもあります。

一方で、「従業員にどれくらいやる気があるか」や、
「店内がどれくらいきれいか」などは、
客観的基準に基づいて見ることがとても難しいものです。

 

 

 

売上予測において営業力を加味する方法

しかしながら、そうは言っても、
売上げに営業力が大きく関わっている以上、
「営業力を加味しない」では、
納得がいく結果にならないことも重々承知です。

したがって、どうしても、
「何かしらの客観的数値を設定する」
という必要性が出てきます。

そのための方法はいくつかありますが、
最後に、大きなポイントを、
チェーン店の売上予測用に3つ、
ご紹介したいと思います。

 

 

 

①商圏への具体的投入物の量的評価

これは、堅い言い方をしていますが、簡単に言えば、
「どれだけチラシをまいたか」
というようなことです。

とりわけデリバリーやスーパーなどの小売店では、
チラシ配りの量が売上げに直結しやすい傾向にあります。
飲食店などでも、チラシの効果は十分にあるでしょう。

「チラシをどこにどれだけ配布したか」
であれば、その枚数や配布したエリアなどは、
客観的データとして表すことができますよね。

枚数だけではなく、配布したエリアの性質も、
統計データと合わせて把握しておくことがポイントです。

 

 

②スタッフ評価システムの確立

社内で、店長やアルバイトスタッフに対して、
評価の基準を明確に設定しておくのです。

特性や業績、能力などを、様々な角度から評価し、
点数をつけていきます。

その具体的な作り方についてはここでは割愛しますが、
社内に一定の基準さえできてしまえば、
全ての店舗を一律評価することができるため、
ある程度、「客観的数値」と言える
でしょう。

 

ただし、気を付けなければいけないこととして、
この手法は、
確立までに長い時間がかかる恐れもあるということです

なるべく公平な評価システムを作らなければなりませんし、
そのためには、様々なチェックポイントを設定しなければなりません。

私が見てきた企業の中でも、
人事評価に使用するには問題ないにしても、
売上予測に使用できるほど客観的で変動の少ない、
それでいて公平性のある評価システムを作れているところは、
ほとんどありませんでした。

トライされる方はいらっしゃるのですが、
途中で、その難しさに音を上げてしまうしまう場合がほとんどです。

 

 

③営業月数を用いる方法

営業している月数が多ければ、
それだけ商圏内で認知が拡がっており、
顧客の人数は増えて売上げは上がっている、

という考え方です。

ただし、この方法を用いる場合に注意すべきなのは、
「そもそもQSCが低いと悪い噂が広まる」
ということです。

すなわち、上記の考え方とは逆に、
営業している月数が多いほど悪い噂が広まり、
売上げはむしろ下がっていってしまう、
という場合が考えられます。

したがって、全店舗のQSCレベルが均一であることが前提の手法です。

 

 

 

立地をしっかり分析した上で営業力も考えてみる

以上、

「チラシをまいた量」
「スタッフの評価」
「営業月数」

の3点について、できることならチェーン企業は、
既存店のデータをしっかり取ってみることをオススメします。

一筋縄ではいかないとは思いますが、もしも、
「自社の業態は立地よりも営業力で売上げが変わる」
とお感じになられているとしたら、特にです。

 

もちろん、立地要因はしっかり分析した上で、です。

売上げを左右する立地のポイントを概ね勘案した上で、
これらの要因についても加味してみた時、
何らかの見地が得られることがあります。

そうなれば、そのデータを用いて、新店の営業力も仮設定し、
売上げを予測することができるでしょう。
(チラシを●●枚まいた場合、
スタッフのレベルが●●程度だった場合、など)

 

 

これが、チェーン店の売上予測における、
営業力要因の考え方です。

個人店につきましては、また別の機会に、
改めてお話しさせていただきます。

 

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