立地を軽んじるなかれ

先日書いた記事、

の中で、紹介させていただいた、
 
「お店に来る前にどこにいて、お店から出てどこへ行きますか」
 
という、飲食店のお客さん2万人に対して実施したアンケートについて、
補足として、さらにもっと踏み込んだデータをご紹介します。

 

 

人々はお店に来る直前にどこにいて、直後にどこにいくのか

そのアンケートでは、「自宅」と「所用先」という回答があったわけなんですが、
では、「所用先」というのは、具体的にはどんな場所を指すことが多かったのか。
 
それを表したのが、下のグラフです。

 

直前直後の所要先に含まれる割合

 

なんと、50%が『買い物先』なのです!!!

 

自宅から買い物先に行く「ついで」。
買い物先から自宅に帰る「ついで」。
買い物先から、別の買い物先に移動する「ついで」。

 
そういった、「買い物のついで」に、お店に来てくれているわけです。

 

 

 

勿論、この比率は、お店の立地(商圏)にもよります。
ベッドタウンの駅前なら、「仕事先」が多くなるでしょう。
 
しかしながら、この2万人に対して実施されたアンケートは、
決してたったひとつの店舗に対しておこなわれたものではなく、
とあるチェーン店の、
23店舗を対象におこなわれたものなのです。
そのため、商圏の質による偏りは、ある程度緩和されています。

 

 

 

商業集積エリアへ出店することがいかに重要か

こういったグラフを見ていると、
「繁華街(商業集積エリア)に出店すること」の大切さが、
感じられてきませんでしょうか。

 

こうしたことは、以前に別の記事でも書かせていただいております。

繁華街には、きわめて沢山の人が流入するため、
ビジネスチャンスがきわめて大きいということでした。

 

さらにもっと言えば、繁華街とは、
「人が沢山いる」というだけがプラスポイントではないのです。
 
勿論、そもそもの商業規模が大きいことはきわめてプラスなのですが、
それと同時に、さらに強いプラス影響をもたらすものが、
「人々が外食をしやすい心理状態である」ということです。

 

買い物をしていると、そもそも気持ちの紐、そしてお財布の紐が緩みます。
ですから、買い物の「ついで」で、
他の買い物をしたり、飲食店に入ったりということが、起こりやすくなるのです。

上記のグラフ、「娯楽施設(9%)」も含めれば、
実に6割が、「お金を使うことに抵抗が小さい状態の人々」です。

 

 

こうした人たちが、しかも沢山いるのが、いわゆる繁華街です。

同じ「1万人」だとしても、
ベッドタウンの「1万人」と繁、
華街の「1万人」とでは、
そこにいる人々のお金の使い方がまったく違うのです。

 

 

 

商業集積の大きなメリットを無視するリスク

こうした人々の心理状態を考えないで、ただただ、
人の多さ(人口など)だけでポテンシャルを測ろうとすると・・・・

 
手痛いしっぺ返しをくらうことがあるのです。

 

 

オフィスビルであるとか、高層マンションであるとか・・・・
人が多く集まっていて、期待してしまう気持ちは分かります。
 
勿論、とても重要でないとは言いません。
「ポテンシャルクラスター」と呼ばれる、大事なファクターではあります。
 
しかしながら、そういうところを狙っていく時は、
本当にそこにいる人たちとお店の業態がマッチするのか
ということをしっかり考えないと、うまくいくものもいきません。

 
オフィスやマンション系のポテンシャルクラスターが、
無条件にプラスに働く業態なんていうものは、コンビニくらいなものです。

 

 

 

先日の記事と合わせてまとめると、
  
飲食店を利用する人の7割は「ついで来店」
 
そして、ついで来店の6割が、「買い物や遊びのついで」です。

 

 

このことを、飲食店の出店では、しっかり気に留めておいてください。
 
決して、繁華街以外では成功しないというわけではありません。
しかし、「買い物のついで」で立ち寄れる場所を外すということは、
それだけで、「売上げの4割を捨てている」ということになる
のです。
(100×0.7×0.6≒0.4)

 

 

こう考えてみると、どれだけシビアな状況に置かれるかが想像つくでしょう。
 
本来売れるべきポテンシャルのたった6割で勝負することを考えたら、
もうそれ以上、取りこぼすことはできませんよね。

 
だから、なのです。
 
だから、立地を軽視して、さらに取りこぼしを増やしたお店から、
順番に撤退を余儀なくされるのです。

 

 

 

出店は、願わくば、「買い物や遊びのついで」が取れるエリアに。
 
そうでないならば、せめてミクロ的な立地(動線や視界性など)をトコトン吟味して、
なるべく多くのポテンシャルを吸引できる物件を、必ず選んでいただきたいと思います。

 

 

 

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