前回の記事では、

同業店の存在はマイナス影響だけでなく、
自店にプラスの影響ももたらす

という話を書きました。

 

 

そして、同業店から得られるプラス影響がどれくらい大きくなるかは、

「同業店の存在をいかに利用するか」
 
による、というところで終わっていました。

 

 

同業店を利用する出店戦略

 

今回は早速、

「同業店をいかに利用して、
マイナスよりも大きいプラスを得るか」

ということについて書きたいと思います。
 
 
(丼ものチェーン4業態)
donmonochain4

同業店を利用する立地戦略には、
大きく分けて、3つの切り口があります。

 

 

1.繁盛同業店の隣に出店する

 

すでに出店している同業店を、
「自店にとっての先遣隊」
と捉えるのです。

もしその同業店が繁盛しているならば、
そのエリアには十分、その業態のニーズがあるということ
です。
 
ここで、自店の営業力がその同業店に負けない自信があるなら、
そのお店の隣は、有力な「出店候補地」となるのです。

 

前回の記事にも書いたように、同業のお店があると、
「市場拡大」という現象が起きてパイが広がります。

そしてその拡大率は、

1店舗→2店舗の時(店舗数2倍)、約1.4倍
1店舗→3店舗の時(店舗数3倍)、約1.7倍

であることが分かっています。

これは、不思議なことに、どんな業種業態でも、
だいたい同じでこれくらいに収まります。

 

つまり、すでに1,000万円売っている同業店があったとして、
その隣に自店を出店したとすると、自店の売上げは、
 
1,000万円×市場拡大1.4÷2店舗=700万円

 
ということになるわけです。

つまり、その同業店と比べて極端に営業力が劣っていない限り、
その同業店の70%の売上げは立つと分かっているようなものです。

その売上げで利益が出るような事業計画が作れれば、
積極的に出店するべきですね。
 
ましてや、その同業店より質を高められる可能性があるなら、
さらに大きな売上げを出せることでしょう。

 

 

 

 

2.同業店の立地上の弱点を探す

同業店があれば、即・マイナス影響に繋がるわけではありません。
その同業店の立地を注意深く観察してみましょう。
 
その同業店に最も影響を与えているTGはどこですか?
動線はどこですか?
その同業店の商圏範囲はどのあたりですか?
誰から見えていますか?
 
などなど・・・・
自店の物件と同じくらい、同業店の立地も調査するのです。

 

すると、その同業店の弱点が見えてきます。

 

「道路を挟んだこっち側の集客はできていなさそう」 とか、

「お店の前を通れば気付くけど、
TGや動線からは離れていて効率的に集客できていなさそう」
 とか、

「オフィス街からは集客できているけど繁華街からは取れてなさそう」 とか、
 
そういったことを、つぶさに見ていくのです。

 

 

そうして、同業店の商圏範囲や立地の特性が分かれば、
その弱点となっている部分を突いていくことは可能ですよね。
 
「道路のこっち側をメインに集客すればバッティングしない」 とか、

「TGや動線に看板を出して自店に引っ張り込んでしまおう」 とか、

「繁華街から集客できるような工夫をしよう」 とか、
 
プラスに働かせる方法を考えられます。

 

同業店と商圏が丸かぶりになってしまえば、
それだけマイナス影響も大きくなりますが、
同業店が取れていないエリアにアプローチできれば、
競合しないで済む
わけです。

 

 

 

 

3.自店の弱点を改善するチャンスにする

前述の2つは、主に同業店が先に出店している時の話ですが、
自店が先に出店していて、同業店が後から出店してきた時も、
ただマイナス影響を受けるだけにはしておけません。
 
前述のように、隣同士で出店したとしても、市場拡大が働くため、
実質的なマイナスの影響は、せいぜい30%程度のはずです。
 
実際には、コンビニなど一部の業態を除き、
すぐ隣に同じ業態が出店するということは稀ですので、
ひとつの競合店から受ける一般的な競合インパクトというのは、
「大きくても20%程度」
しかありません。

 

ですから、逆に、自店の後から同業店が近くに出店し、
そのことが理由で20%以上の売上げ減となったならば、
それだけ、「自店の競争力が弱い」ということです。

 

 

 

これは、大いなる気付きとなります!!!

 

 

 

自店の営業内容や、立地の弱点などを見直すチャンスなのです。
 
商品やサービスがお客さんに飽きられていないか、
クレームに繋がるような対応をしていないか、
リピートしてもらえる努力はできているのか、

 
看板は知覚されやすいものなのか、
TGや動線からちゃんと集客できているのか、
まだアプローチできていないエリアは無いのか、

 
などなどです。

 

同業店からのマイナス影響をきっかけに自店の営業を見直し、
そこから立て直して売上げを回復した事例は、いくらでもあります。

 

 

まとめ:同業店とは良きライバルに成り得る

 

1.繁盛同業店の隣に出店する
2.同業店の立地上の弱点を探す
3.自店の弱点を改善するチャンスにする

 

この3つの基本的な切り口に則ることで、同業店の存在は、
「売上げにマイナス影響を与える敵」から、
「売上げにプラス影響を与えてくれる良きライバル」になります。

 

そう思えてしまえば、素晴らしいことです。

焦ったり、悲観的になったり、

「売上不振は競合のせいだ」と投げやりになったり、
そうなってしまわない限り、
同業店の影響なんて恐るるに足りません。

むしろ、良き出店、良き営業のために、

欠かせない存在になるかもしれません。

 

 

同業店がすでに出店していること、
または自店の近くに同業店が後から出店してくること。

これらに、すぐネガティブな反応をしないよう注意してください。

 

むしろ、「仲良くやっていこう」と思えれば、
自店の可能性だって、どんどん広がるのですから。

 

 

 

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