車のナンバーから来店範囲を予想

商圏を見極めることの重要性を再確認

これまで、

「実査の際、商圏がどれくらいの範囲に拡がるのか、
それを見極めることがとても重要です」

ということは、常々申し上げてきました。

 

なぜならば、お店の売上げというのは、基本的には、
「商圏の広さ」によって大きく左右されるからです。

<参考>

 

 

どんなに「駅前一等地」にお店を構えたとしても、
周辺に人が全然いない場所では、売れるはずもありません。

商圏内のお客さんを80%吸引できる立地であっても、
商圏内にそもそも1,000人しかいなかったら、
800人程度しか集められないわけです。

しかし、商圏内に10,000人がいたとしたら、
20%しか吸引できない立地であったとしても、
結果的に2,000人を集客できます。

 

このようなことから、立地判定においては、
TGや動線や視界性など、どれもこれも重要ですが、
最も影響力の大きいカギになるのは「商圏」に他ならないという話です。

 

 

そしてその「商圏」は、一概に円形ではなく、
その地域の道路構造や、大型施設などとお店との関係で、
アメーバ状に変形することは、多くの方がご存知かと思います。

したがって、お店の商圏がどんな範囲まで拡がるのか、
それを、実査によって見極める必要があるわけですね。

そこで、TGや動線、分断要因や延伸要因を、
しっかり押さえていくことになるのですが・・・・

 

今回は、そういったメインのポイントとは別の切り口で、

「こんなところからも商圏を想定するカギは見つかるんですよ」

というお話を、したいと思います。

 

これらは、「必ずチェックしなければならない」ほど重要ではなく、
場合によっては、チェックしても立地判定に影響を及ぼさないこともあります。

しかしながら、時にはこうした点を押さえることで初めて、
本当の商圏範囲が見えてくるという場合もあるのです。

そんな、マイナーではあるけれども覚えておきたい、
商圏範囲にまつわる3つのチェックポイントを、ご紹介します。

 

 

商圏範囲を見極めるためのチェックポイント

1.バス停の時刻表

バス停の時刻表

バス停では、運行数や行き先(路線)から、
その街の流入流出の状態や、人々の行動方向を知ることができます。

 

一般的には駅や繁華街に近いバス停は、
曜日・時間帯を選ばず運行数が多くなります

また、オフィス街などでは、
平日の運行数が時間を選ばず一定であるのに対し、
休日は極端に少なくなります

さらに、運行数が朝夕の時間帯に著しく偏っている地域は、
流出傾向が高いと考えられます。

 

なお、パス亭をチェックする時は、時刻表のみならず、
行き先も必ず確認するようにしてください。

例えば「A駅行」と「B駅行」の2路線ある場合、
人々が日常的に主にどちらの方向に行動しているかが、
運行数の違いに表れているはずです。

 

 

2.自転車の持ち主の住所

自転車に書かれてる住所を調べる

物件周辺に停められている自転車は、
周辺住民の行動範囲を知るためのヒントになります。

 

自転車に記載されている住所(エリア)を、
地図上にプロット(点を打つこと)してみてください。

そうすることで、人々がどの地域から来ているのか、
その分布範囲が分かってきます。

 

さらに、物件近くのスーパーの駐輪場の自転車を調べれば、
そのスーパーの来店範囲を知ることができます

そして同時に、

「その範囲の人々に自店を知ってもらうことが可能である」

と推測できるわけです。

 

現実的には、全ての自転車に住所が書かれているわけではないものの・・・・
周辺住民の行動パターンはある程度似てくるものなので、
一部だけでも分かれば、とても参考になるでしょう。

 

 

3.車のナンバー

車のナンバーから来店範囲を予想

これは、とりわけロードサイドでおこなうチェックです。
イメージは、自転車の住所と同じです。

 

地元のナンバーと地元以外のナンバーに分けて測定し、
全車両に対する後者の比率を計測します。

これにより、そのエリアへの流入比率が分かります。

 

標準的なエリアでだいたい、「0.3」前後です。
この比率が標準より高ければ、遠くからの流入が多いことになりますし、
逆に、標準より低ければ、周辺には地元の人が多いことが分かります。

この比率は、商圏が大きく広がるかどうかの目安となります。

 

物件前を往来する車のナンバーをチェックするのはもちろん、
物件にとって影響の強いTGとなる商業施設の駐車場も、
しっかり確認するようにしてください。

 

どんなに大きな商業施設で、なんとなく、
「県外からも沢山お客さんが来ているんだろう」
と思えるような場合でも、実際に駐車場を確認していると、
地元ナンバーばかりしか停まっていないことがあります。

そうした時、商圏は地元のみに限定される、
ということが考えられます。

 

もし、大型商業施設でさえそうであるならば、
ましてや小さなお店が広い範囲の人々にアプローチするのは、
きわめて困難なことだと言えるでしょう。

そのような場合、広域からお客さんを集めるのは早々に諦め、
しっかりと地元客を取り込んでいける施策を考えるべきです。

 

 

 

視野を広く持って実査することが大切

以上、
「バス停」「自転車」「車のナンバー」

 

これら3つは、実はとても良い情報になります。

実査というと、人の動きや客層、お店の見え方にばかり、
目がいってしまいがちになります。
(勿論それらがきわめて重要なのですが)

しかし、もっと視野を広く持って、こうしたことにまで注意がいくと、
実査の精度はどんどん上がっていきます。

質の良い実査ができれば、それはそのまま、質の良い出店に繋がっていきます。

 

 

これらの他にも、業種業態によっては、
もっと様々なポイントがあるかもしれません。
ぜひ、思いを巡らせてみてください。

 

その物件・お店の商圏は、どこまで拡がるのか。
しっかり、掴んで出店するようにしましょう。

 

 

なお、稀に、天候によっても商圏範囲は変わることがあります。

雨だと外出する人々が減るだけではなく、
そもそも行動自体が変わってしまうこともあるのです。

そういったところも、実査の際はチェックできると、なお素晴らしいですね。

 

 

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