TGになる施設にはどんなものがあるのか

「立地判定で最も重要な要因はTGである」
ということは、前回書かせていただきました。

 

このTGの有無や、規模、そしてTGとお店の位置関係が、お店の売上げに、きわめて大きな影響を与えます。

同じ商圏ポテンシャルのある街であっても、TG次第で売上げが何倍も変わるというのは、ざらにあることです。

 

前回の記事では、主なTGについて3種類紹介させていただきましたが・・・・

よくクライアントの方々から、
「これはTGですか?」
「こういうのもTGに含めるのですか?」
などといった質問を受けるので、改めまして今回、「TGとなる可能性の高い13種類のポイント」をまとめさせていただきました。
(主に通行人対象立地で見つかることの多いものですが、ロードサイドにも当てはまります)

保存版です。
実査で街に出たら、これらの場所を意識してチェックしてみてください。

 

 

13種類のTG

1.鉄道駅

13TG①鉄道駅

TGで一番最初にイメージされるものでしょう。

「駅前だと売れる」と言われるのは、「駅がTGになるから」なのです。

都市圏では特に、駅が最も強いTGです。
早朝から深夜まで、様々な人々が利用していますので、多くの業態にとって、「駅に近い」ということはプラスの効果を生みやすいのです。

ただし、例えば、日常的に駅を使わない、主婦や高齢者などの非就業者をターゲットにした業態を作るような場合は、気を付けた方がいいでしょう。

駅が「最も大きなTG」だからといって、「最も効果的なTG」にもなるとは限りません。

 

 

2.(大型)商業施設

13TG②商業施設

これに該当するものは、スーパーマーケットや百貨店、家電量販店、ホームセンターなど色々ありますね。
当然、ショッピングセンターもそうです。

また、その商業施設の質によって、そこをTGとして集まる人々の属性も違います。

近くに商業施設がある場合は、その施設の客層と自店の客層がマッチするか、しっかりチェックしましょう。

 

 

3.交差点

13TG③交差点

どんな交差点でもいいかというとそうではなく、基本的には、
「信号があり、横断歩道があり、人々が滞留する交差点」
に限られます。

規模によって、プラス影響の大小はありますが、普段は進行方向だけを見て歩いている人々が、交差点では立ち止まり、周りを見渡します。
その時に、目に映る場所にお店があれば、そうでない場合よりも格段に集客力は高まります。

これは、通行人対象はもちろんそうですが、ロードサイド立地でも同様です。
むしろ車のドライバーは歩行者以上に、移動中は周りの景色を見ていません。(安全を考えたら当然です)
ですので、走っている車と、交差点で停止している車とでは、ドライバーの視界が大きく違うことを踏まえておいてください。

 

 

4.学校や予備校

13TG④学校や予備校

これも、その規模は大小様々です。
当然、学生数・職員数が多い学校ほど、TGとしてのパワーは強いと言えます。

数十~数百人程度しか生徒がいない場合は、なかなかTGとして期待するのは難しいでしょう。

また、大学などは、夏休みのような期間、人々がほとんど来なくなるというリスクもあります。
そのため、TGとして期待にするには、自店の客層が学生をメインターゲットにしていることは勿論ですが、その学校からのアクセスのしやすさや周辺の同業店との兼ね合いなど、他の様々な要因と総合して考えなければなりません。

単純に、「学生が沢山いるから売れるだろう」という考えでは危険です。

 

 

5.レジャー施設

13TG⑤レジャー施設

いわゆる遊園地に代表されるレジャー施設、というようなものばかりではなく、球場、サッカー場、競馬場や競輪場、場外馬券売り場などもこれに該当します。

ただし注意点として、こうした施設は、毎日人々が集まってくるわけではなく、イベントの開催日が決まっていて、その時以外は人が来ない、ということがあります。
そうした場合は、その施設に人が訪れない日にはTGとして機能しないため、そうしたことも踏まえなければなりません。

とはいえ、「レジャー」に来る人々というのは、消費性向がとても高い人々です。
つまり、「お金を使う気まんまん」の状態です。

したがって、こうしたレジャー施設をTGとして期待できる立地に出店すれば、売上げにはかなりプラスの影響が与えられるでしょう。

 

 

6.駐車場・駐輪場

13TG⑥駐車場・駐輪場

商業施設の駐車場から施設内に続く道は、「駐車場動線」としてとても重要です

また、特に郊外に行けば、商業施設には必ず大型の駐車場敷地があって、そこに車を停め、そこからお店の方に向かって人は移動します。

その駐車場の目の前を押さえれば、たとえば買い物帰りの人に、
「もう1品、おみやげに!」
というように買ってもらうこともできます。
よく、たこ焼き・たい焼きなどテイクアウト系の業態はこうした立地で特に繁盛している様子を見かけます。

また、よく都市部では、駅の周辺に数百台は置ける大型の駐輪場が、いくつも設置されている場合があります。
こうした駐輪場があることで、商圏が広がる可能性があるのです。

基本的には、徒歩客をターゲットにした立地は、半径500m圏内が主な商圏になりますが、駐輪場があることで、広域から人々が自転車で流入してきます
そうした人々は駐輪場に自転車を停めて、そこから、駅や商業施設へ向かっているのです。

なお、とりわけこのTGでターゲットにするべきは、地元住民でしょう。
そうした業態を駅前近くに出店するなら、必ず、駐輪場の場所はチェックしておきましょう。

 

 

7.バス停・バスターミナル

13TG⑦バス停・バスターミナル

前述の駐輪場と考え方は同様です。

駅から500m以上離れたところに住む人は、駅前に出るのに、歩いて来ることは稀です。
基本的には自転車でしょうし、子連れの主婦や高齢者は、バスを使うことが多くなるでしょう。

ただし、気を付けていただきたいのですが、バス停は「乗り場」と「降り場」が離れた場所にあることも多いため、どっちを利用する人々に働きかけたいのか、よく吟味するようにしましょう。

なお、駅前のバスの「乗り場」付近に出店した、テイクアウト食品(ドーナツ、たこ焼き、お菓子等)のお店は、ただ駅だけがTGになるお店よりも、ずっと売上げが高かったという実績があります。駐車場動線と同様ですね。

 

 

8.踏切

13TG⑧踏切

鉄道線路がある時、それによって、商圏が分断されてしまうことがあります。
そうした時、その両サイドを行き来できる、踏切のようなポイントは、良いTGになります。

例えば、駅の反対側にしかスーパーが無い場合、住民はそこに行くために、踏切に集中する、というようなことがあるかもしれません。
そうであれば、スーパー自体の近くには無理でも、その通り道にある踏切近くに出店すれば、住民の吸引は十分に可能になります。

 

 

9.公園や河川敷

13TG⑨公園や河川敷

これももちろん、大きな公園、大きな河川敷で、多くの人々が集まってくるような場所限定です。

東京の公園でTGとして期待するなら、例えば、「代々木公園」や「井の頭公園」くらいの規模が必要でしょう。

なお、公園も河川敷も、その場所「一帯」がすべてTGというわけではありません。
人々が、その辺りに出入りする時、どこを通るのか、その流れを掴むようにしてください。

 

 

10.市役所や図書館などの公共施設

13TG⑩公共施設

こういった場所には、多くの市民が日中様々な用事で訪れます。
市役所なら各種届出や申請手続き、相談事などで、仕事上ではもちろん、家庭の主婦も訪れます。
一般的に駐車場が備えられているので、郊外でも、その近くは狙い目になります。

 

 

11.病院

13TG⑪病院

外来のある病院であることがポイントです。
日常的に病院を訪れる人々を観察しましょう。

また、病院をTGとする場合は、入院している患者さんたちが直接お客さんになるわけではありません
そうではなく、「外来で訪れた人々」「お見舞いに来る人々」をターゲットにするというようなことになります。

近くに大きな病院があるなら、そこと駅の間にお店を出せば、「お見舞いのついで」に寄ってもらえるかもしれません。

業態としては、「薬局」などは当然のことですが、「花屋」「青果店」のようなお店も、ニーズがありそうだと予想つきますよね。
また、「飲食店」でも十分に可能性があります。

 

 

12.空港や港などの大型交通施設および墓地や霊園、冠婚葬祭場など

13TG⑫空港や墓地等

これらは、主にロードサイドで見られ、
「あまり目立つことはないけれども、実はこれが理由で売れている」
というような事例が多いTGです。

先ほどの入院患者のお見舞い、にも近いのですが、「人々が通う理由」がある場所が、ポイントなのです。

実際に、ある「霊園」近くの「ファミリーレストラン」は、そこを訪れる墓参りの人々が必ず通る交差点にあり、日常的にも悪くない集客ができるとともに、季節によってはウェイティングができるほどでした。

 

 

13.PC由来のTG

13TG⑬PC由来のTG

以前にも書きましたが、PC(ポテンシャルクラスター:需要集合体)がある場所は、「最高の立地」と呼べることもあります。

<参考>

 

このPCの人々をいかに効率的に吸引できるかがきわめて重要なポイントであり、「PC由来のTG」とは、その場所にあたります。

具体的には、PCから出てきた人々が、「最初に出会う幹線道路との交差点」を指します。
これが、先述のような普通の交差点とは、段違いの大きなパワーを秘めているのです。

パッと見ただけでは通行量・交通量が少なくても、このTGにお店を出せば、PCの人々をきわめて効率的にお客さんにすることができます。

 

 

 

繁盛店の出店はTGを押さえるところから

以上、13種類のTGをまとめてみました。

 

ちなみに、当然ですがこれらは思いつきで挙げたものではなく、全て、店舗売上げに大きな影響を与えることが、これまでの私たちの調査・研究により証明されたものです。

細かく見ていけばまだその他のTGもありますが、まずは、この13種類が基本となります。
これだけ見ておけば、まず間違いはありません。

 

また、勿論、業種業態によって、効果が強く働くTGとあまり影響のないTG、という違いもあります。

駅ならば何でもいいわけではなく、
商業施設なら絶対プラスであるわけでもなく、
自店とそのTGを行き来する人との客層のマッチ度合いが重要なのです。

物件を探しに街に出たら、上の13のTGの有無を、まずチェックしてみてください。

 

 

 

「駅前なら売れる」
「交差点角地なら売れる」

といった一辺倒の考え方しかできないと、いつまで経っても出店の可能性は広がりません。

かといって、TGが無い場所に出せば、それだけ集客失敗のリスクを背負うことになります。

ですから、上に挙げたTGそれぞれについて、出店候補エリア内で照らし合わせてみてください。

ひとつでも多くのTGを見つけられた人から、少しでも大きな利益を掴みに行けます。

 

繁盛店の出店は、まずTGを押さえるところから。

これをしっかり踏まえて、盤石な出店を心掛けてください。

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